自動で顔ハメしたりカーテンを下に落としたりした

すっかり放置してしまっていたので、今年に入って作ったものなどを軽くまとめるなど。

自動顔ハメパネル

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パネルを顔にハメると、顔を切り出して顔ハメ写真っぽい背景と合成してくれるアプリケーションだ。
去年も参加したが、Hack Dayというハッカソンで作った。

背景画像に特徴があまりないものを選んだり、パネル画像に若干シャドウを入れるなどデザイン上の工夫がしてあるのがポイントだ。
あと何より顔の位置をパネルに貼ったマーカーで検出しているのがいい。
顔ハメ写真は「パネルを顔にハメる」という制約があるからこそ、この方法が使える。
これによって「写真から顔の領域を切り出す」という問題が「写真からマーカーの位置を検出する」という問題に置き換えることが出来た。
この転換が出来たのはかなり気に入っている。

なんといってもロバスト性が高くて最高!である。
結構この辺は意識していて、見に来た人が体験するときにしっかり動くようにしたかった。
これはデイリー林さんのデカ顔を大垣のMaker Faireで展示して、みんなキャーキャー楽しそうにやっていたのが強く印象に残っていたのがある。
せっかく作ったからには人にやってもらうところまで意識していきたいと思う。

デイリーには実装の話は書かないのでこちらにちょっとだけ書く。
いつも電子工作もどきを担当していたが、久しぶりにソフトだけを担当した。

Androidのアプリで撮影→サーバに送信→OpenCVでマーカ検出→Python+Imagemagickで画像合成→Twitterへ投稿

という流れ。このうちPythonImagemagickのところをやった。
Imagemagickは合成も切り抜きも出来て、マジでなんでも出来るやんけ・・・マジック・・・という気持ちになった。
Pythonの方は普段は使わないので、せっかくだからということでBottleという薄いフレームワークを採用した。
といってもルーティングくらいしかやることがなくて、しかもエントリポイントが1つしかないのでほとんど使ってないのだけど。ただ薄いフレームワークはさっと実装出来ていいな~と思う。
あとデータストアにはmongodbを採用した。これも初めて使ったけど、色々柔軟でラクだなー。

ハッカソン自体は24時間だったのだけど、名古屋での結婚式に参加するという無茶を予定に組み込んだので16時間くらいしか開発に充てられなかった。
ただしっかり動いたので満足。来年は何を作ろうかな。

カーテンを丸ごと落として目を覚まさせる装置

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fabcrossさんの東急ハンズのPR記事に参加した。

最近IoTカーテンというような、朝になったら自動でカーテンを開けてくれる製品が出始めている。
mornin.jp

正直かっこいい。おしゃれだ。
だけど、もっとドラスティックに起こしてほしい朝もある。
ということで、カーテンを開けるのではなく、丸ごと落とすことにした。

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これなら確実に目が覚める(大きい音もするから)。

家でテストしたとき、ばかみたいな落ち方をしたのでとても満足している。

いまなぜか東急ハンズ新宿店で展示しているのだが、カーテンは置けなかったのですごいシュールな感じになっている。すいません。

手を濡らして粟をつかむ装置

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頭の悪いメカ発表会2で出した新作。
手をかざすとスプレーが動いて、手を濡らす。そしていつでも粟をつかめるという装置だ。

イベントのテーマは「金儲け」だったのだが、なぜ手を濡らすことになったのか。
その辺りはfabcrossのレポートを読んでほしい。
fabcross.jp


2017年も3分の1がすぎてそこそこむだなものを作ることが出来て良い流れだ。
5月もちょこちょこ企画があるので、よろしくお願いいたします。

2016年の振り返り

今年は色々やったので、個人的に振り返りたいのでまとめます。

デイリーポータルZ

月イチで書いてる記事を列挙。

1月

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とにかく寒くて、有明テニスの森でひとりで震えながらすみっこで撮影した上に全然うまくいかなくてつらかった。
ユニクロ錦織圭モデルのポロシャツはさすがにスポンサードしてるだけあって(高かったけど)着心地がとても良かった。

2月

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ヤフーのハッカソンHackDayで作った。
お寺までわざわざ鐘つきに行ったりして面白かった。
次回のHackDayにも出るつもりですが、作るものがハイコンテキストすぎて説明に時間がかかるので、今度はシンプルにわかりやすいものにしたい。

3月

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ヨーグルトをひたすら食べた。
この記事を書く前はちょくちょくヨーグルトを買っていたのだけど、これ以降あまり買わなくなりました。でも好き。

4月

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今年のエイプリルフールはバイラルメディアになる!というネタだったので、バイラルメディアによく出てくるおしゃれな料理動画のパロディをした。

真上から撮るのが大変だった。三脚につけるステーを買ったり。

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ヨドバシキューピーがかわいくて気に入ってる記事。
あと浅草の入れ墨キューピーが衝撃的。ぜひお店に足を運んでほしい。
自作ご当地キューピーを作るのに用意したキューピー、まだ7体余っててどうしようか悩んでいる。

6月

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今までで一番バズった記事。
7800ツイート、ニコニコ動画は40万再生。総合ランキングで1位になった。

色々なイベントに出したのだけど(あとで書きます)、これを見に来た!と言ってくださる方が結構いて嬉しかったー。

7月

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せっかく黒ひげでシンプルなものが出来たのに、またハイコンテキストで説明に時間がかかるものを作ってしまう。
記事にも書いたけど、最初に作ったやつが本当に動かなくて、イベントの前に旅に出ようかと思った。

8月

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工作が続いたので調査系の記事を書こう…と思ったら、結局シルバニアファミリーを改造することになった記事。
シルバニアファミリー、結構高い上にこれ以外で全く用途がない。欲しい方がいたらご連絡ください。

9月

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なかなかネタが出なくて苦心した記事。
会社から帰るときに色んなルートを回り道して、たくさん写真を撮った。

10月

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デイリーポータルZ14周年で記事を書いた。
モノボケ的な楽しさがあった。あと他のライターさんと一緒に撮影したりして、こんなアイデアが…!と驚愕したりした。

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明治大学のABProというイベントのレポート記事。
これほんとに大好きなイベントで、学生の子たちが躍動してるのがとてもいいイベント。次回も出ます。

このイベントで発表したものは記事ではさらっと流したので、別の機会でプレゼン動画として上げてもらった。ほぼABProで発表した内容と同じ。違うのは会場が僕の家というところです。
www.nicovideo.jp

11月

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今年の記事では2番目によく見られた。

勝訴の写真、中に白シャツ着ないと見えないよという意見がいくつかあってそれはわかっていたんですが、あれ団地の脇で撮ってて人の目がすごい気になって再チャレンジ出来なかったんですよね…。動作が完全に変質者のそれになるので。

12月

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大垣のMaker Faireのレポート。
ほんとにずっと行ってみたくて、念願叶って、で嬉しかった。
黒ひげだけでなくガスター10も体験してもらえたので良かった。

頭の悪いメカ発表会

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今年の一番大きいイベントはこれだった。とにかく最高のイベント。

正直出演者の中で僕が一番ネームバリューがなくて、あいつ誰?みたいになりかねない状況だったところに黒ひげのヒットが来た。むちゃくちゃ救われた。これで気後れせずに出られるぞ的な。

このイベントのおかげでMVに出るという希有な体験もした。

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DJみそしるとMCごはんさんはめちゃくちゃいい人だったのでこれからも応援していきたい。みんなも応援して!!!

ラジオライフ2016年9月号 | 三才ブックス

イベントに来ていたラジオライフという雑誌の編集者の方からお仕事をいただいたりもした。
紙媒体の編集部、初めてお邪魔して楽しかったー。原稿にリアルに赤を入れてくれたりも、おおこれが赤入れか!という感じだった。

Maker Faire

今年のMaker Faireはベイエリア、東京、大垣と3箇所も行くことが出来た。(うれしい!)

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全部良かったけど、特にベイエリアと大垣はすごい良かった。

大垣のレポート記事で「狭さはクリエイティビティの敵なのでは」ということを書いたのだけど、この2つに行って最近特にこれについて考えている。

来年も行きたい!ベイエリアは無理かもだけど、山口があるのでそれは行きたいな。あとNT金沢とか京都も!

地味ハロウィン

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家電量販店の販売応援に来たメーカーの人のコスプレがすごいバズった。4800RTくらい?
妹からキャプチャ画像が送られてきて戦慄した。

ジャパネット

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はてブの月間エンタメ3位らしい。すげえ。
ただ他人のふんどしというかちょっと申し訳ないなとも…。

ジャパネットはアベレージで週に1時間以上は見てるし、来年も引き続き見ていこうと思う。最高。

おわりに

会社員やりつつということを考えると結構色々やったなーという感じがする。
特に5月から8月にかけては怒涛だった。

でも楽しいから来年もこんな感じでいきたいな。

#地味ハロウィン で「家電量販店に販売応援に来たメーカーの人」の仮装をしました

デイリーポータルZ主催の「地味な仮装限定ハロウィン(通称:地味ハロウィン」が今年も開催された。
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どういうイベントなのかは上の記事を見てもらえばすぐにわかると思う。
普通のハロウィンでは見られないような地味な仮装をして遊ぶイベントである。

僕はそんな中で「家電量販店に販売応援に来たメーカーの人」の仮装をした。

4年くらい家電量販店でバイトをしていて、メーカーの人も結構見てきたのでリアルな感じに仕上がった。
会場で「本業の人ですか?」と言われたり、Twitterで「顔もそれっぽい」とか言われたのはこのバイトのせいだろうか。複雑な気持ちである(本業は全然違います)。

もしこのメーカーの人の仮装をしたい人がいたときのために、参考情報を書いておきたい。
まず必要なものはスラックスとシャツとネクタイ、それに黒ベストだ。
黒のベストはペラペラの方がいい。ちゃんとしたやつ・・・というか、お店で使われているやつはこういうものだと思う。
www.l-m.co.jp

僕はこれをやろうと思ったのがギリギリだったので、駅前の何十年もあるようなお店で買った。
年配の方が買うような服を真似て買うときはユニクロとかよりもこういうお店で買った方が良さそうだ。ありがとう、江古田のファッションパーク べべよ。



そうそう、もう1つ忘れてはならない重要なアイテムがある。


首から提げるストラップである。

家電量販店のプロパーの店員に比べて、メーカーの人はストラップをたくさん提げているのだ。
「メーカー販売員」の札なんかは特にそうだ。

今回は「メーカー販売員」と「入館証」を用意した。入館証はベストの中に入れて、ストラップだけをチラ見せしてもそれっぽくなっていい。


黒ベストとネックストラップ、この2つを必ず押さえてほしい。


さて当日の話に戻るが、似たような仮装が意外と出るのも地味ハロウィンの見どころである。
僕の場合はビックカメラの店員の仮装の方がいらしたので、一緒に写真を撮ったりした。


これがコスプレ業界で言うところの「合わせ(関連するキャラクターのコスプレで合わせること)」だ。
言葉は知っていたが、まさか自分が体験することになるとは。

ちなみに秋月電子の店員さんもいたので、その方とも撮った。

秋月は電子工作をするときに結構行くので、嬉しい。

もし次回があるなら渋谷に移転したカルカルでやることになると思うが、渋谷のハロウィンとの紛争に巻き込まれやしないかと不安である。
来年は何の仮装をしようかな。

パソコンを操作中に邪魔を入れる装置を作った

デイリーポータルZに記事を書きました。
portal.nifty.com

明治大学で毎年行われているABProというイベントのレポートだ。
僕が参加したのは3回目で(前回作ったのはこれ)、めちゃくちゃ面白いイベントなのでぜひ記事を見てほしい。
見てほしいのだが、こっちでは発表したものについて書いていきたい。

作ったもの

マウス入力をすると勝手にマウスが動き、キーボードを打っていると勝手にキー入力がされるシステムを作った。
普段操作するマウスやキーボードとは別に、邪魔するためだけのマウスとキーボードを用意して、それを動かすというものだ。

ひとまず動画を見てもらいたい。
www.youtube.com

マインスイーパをやっていると勝手にマウスが動いて、普段なら絶対に押さないような「2」の隣のマスをクリックしてしまう。
走れメロスを写経していると、「かの邪智暴虐の王」が「かのじゃあちあああああ暴虐の王」となってしまってヘナヘナと力が抜けてしまうこと請け合いである。

作り方

http://portal.nifty.com/2016/10/19/b/img/pc/30.jpg
見た目的にはこういう構成になった。

  • タッパーの中にワイヤレスマウスが入っている。
  • タッパーにはサーボモータをくっつけていて、動かす命令が来ると中に入っているマウスを左右に振る。
  • ワイヤレスキーボードの上空にキーを押すための出っ張りを用意して、モータでそれを動かして押す。

ハード側はこういう感じで作って、Arduinoで制御してやる。
制御し始めるトリガをPCから送るために、Cocoaアプリケーションをswiftで書いた。
ちょうど会社で新卒くんにswiftでのiOSアプリの作り方について教えてもらったのが役に立った。超感謝。

Cocoaアプリケーションだとグローバルなマウスイベントやキーイベントを取得出来るらしい。
つまり、ブラウザでもExcelでも、他のアプリケーションを使っていても、マウスやキーボードを使っているかどうかがわかるようになるのだ。

実装にあたっては、こちらのエントリを参考にさせていただいた(感謝!)。
mask.hatenadiary.com

マウスを動かすたびに毎回邪魔を入れると操作出来なくなってしまうので、ランダムでたま~に邪魔が入るようにしてある。
邪魔を入れると判定すると、pythonスクリプトを介してArduinoにシリアル通信をする。
※なぜpythonを介したかというと、シェルで書いたらなぜか動かなくて、しかもそれが本番の2時間前とかで、めちゃくちゃ焦って昔使ったスクリプトを流用したからです。

これで邪魔を入れることに成功した。

コードは下記に置いてある。
github.com

ABProについて

先述の通り3回目の参加となったが、毎回最高のイベントである。
特に何が最高かというと、コンテストではないのが良い。
記事の最後にも書いたのだけど、自分はこういうのが作りたいと思ったんだ、だから作ってみた!というのが許されるし、それをまっすぐに受け止めてくれる。
何の役に立つの?などと聞かれることはない。

頭の悪いメカ発表会」というイベントを6月にやったのだけど、(作品のレベルは抜きにして)近いものを感じた。
こういう場に出るのが最高に楽しいので、どんどんやっていきたい。

頭の悪いメカ発表会に出た

頭の悪いメカ発表会というイベントに出た。
実用性のない、頭の悪いメカばかりを作っている人たちで集まってしゃべるイベントだ。
これまでに作ってきたものと、ファッションというテーマで作った新作を発表した。

新作は来週デイリーに記事を書く。あとイベント自体のレポートも上がるので、詳細は省きたい。
ネタバレOKな人はtogetterを見てみてください。
togetter.com



僕はこのイベントを本当に楽しみにしていて、めちゃくちゃ思い入れがあったので軽く書いておきたい。

2年前のニコニコ超会議でニコニコ学会βの研究してみたマッドネスという発表を見て、自由な研究にしびれた。
そして、Facebookでこういう投稿をしたのだ。

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当時僕はライターではなかったのだけど、イベントで色々お世話になっていたデイリー編集部の石川さんと一緒に出たら面白いだろうなと思ったのだ。
そうしたら、すぐにこういう返信がきた。

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DIYギャグ研究」というFacebookグループが一瞬で生まれた。
面白工作を紹介し合ったりして、わーわー楽しもうというグループだ。
そうしているうちに、石川さんが「技術力の低い人限定ロボコンをやりましょう」と書いて、ヘボコンが生まれた。
内々でやろうと思っていたらどんどん人気が出て、ワールドワイドに広がっていき、いよいよ8月には世界大会も開かれるようになった。
portal.nifty.com


ヘボコンムーブメントは石川さんの努力の賜物なんだけど、始まりにちょっとだけ関われたのは嬉しい。人気に乗っかっておきたくて書いてみました。

で、そういう経緯もあってずっと「いつか石川さんとバカみたいな工作についてのイベントに出たいな!」と思っていたので、今回の話が来たときはついに時が来た!と思った。
しかも一緒に登壇する人はみんなすごいすごいと普段記事を見て思っていた人たちばかりだ。

ほんとに夢のオールスター、という感じ。fabcrossのイベント告知記事で「頭の悪い工作界のアベンジャーズ」という紹介をしてくれていて、その通りだ!と思った(僕は入れているかはわからないけれど)。


イベント自体は超満員になって、僕自身すごく楽しかった。
作品も面白いし、作品に突っ込むのも面白いし、工作するときのエピソードに「あるある!」ってなったりするし、お客さんの10倍くらい楽しんでしまったんじゃないか。
ヘボコンに出たときもそうだったけど、みんな同じようなことに熱中していて、それについてしゃべるのってなんであんなに面白いんだろうな。

今日はイベントの録画をずっと見てしまっている。
このままだとずっと反芻したまま生きてしまうので、これからもむだなものを作っていきたい。


嬉しそうな僕。

Maker Faire Bay Areaは日本のとだいぶ違ってた

もう3週間も前になるが、Maker Faire Bay Area(以下MFBA)に行ってきた。

 
MakerとはいろんなジャンルのDIYをやる人で、Maker FaireはMakerがたくさん集まってきて作ったものを展示するイベント。
世界各地で開催されていて、東京でも開催されている。(このエントリを読む人は大体知っているだろうけど…)
 
MFBAは元祖というか総本山な立ち位置で、ずっと行きたかったのだが、念願叶ってついに行くことが出来た。
そして「東京でやっているのとは何だか根底に流れているものから違うぞ」と感じることが多かったので、備忘録を兼ねて感想を書きたい。
 
東京でもMaker Faireは開催されていると書いた。Maker Faire Tokyo(MFT)だ。
どういう展示物があるかは上述のfabcrossのレポートや、Make: Japanのレポートを読むとなんとなく把握出来ると思う。長机をたくさん並べて、そこに自作のガジェットやらなんやらを展示するというものが基本的なスタイルだ。コミケの電子工作版というか、DIY版と言ったらいいだろうか。
 
一方でMFBAはこんな感じであった。

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なんというか、広い。ここが一番大きい会場で、大体MFTの会場のビッグサイト西3と同じくらいの大きさなのだが、こういう会場があと5つくらいある。

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「ZONE2」が先ほどの建物。屋内外合わせてZONE10まである。

 

MFTに行く人は大体が「新しいガジェットとか、Arduinoやラズパイを使った自作の面白かっこいいガジェット」を期待して行くように思う。
まず言いたいのが、そういうのはベイエリアより東京の方がすごいのいっぱいあるぞ!ということだ。
もちろん色々とガジェット関係の展示はあるのだけど、何か前提がそもそも違うのだ。この辺を期待してMFBAに行くと満足しきれないかもしれない。
 
僕がMFBAに期待していたものは、こういうモノたちだ。

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火を噴く鉄製のカマキリ。柵とかは一切ない。

 

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ドローン同士をぶつけて落とした方が勝ちというドローンバトル。ぶつかってプロペラが飛び散るたびに実況のおじさんがOhとかWowとか言っている。

 

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会場に20m×40mくらいのプールを用意して、船を浮かべて操縦するやつ。

 

なんというか、アメリカっぽい。広さを活かしていたり、無意味に火を噴いていたり。特に火を噴くやつは去年のレポートを見てどうしても見たかったので、実際に見た時は大変興奮した。

 

でも、MFBAはもっと自由だったのだ。

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火を噴くオブジェの後ろのやつはなんなんだ(ダ・ヴィンチが設計した車を再現したものとのこと)。

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ペダルを漕ぐと全体が回転するブランコ。これディズニーランドのパレードで同じようなやつ見たぞ。

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ハンドドリルの回転を利用して走るミニ四駆的なレース。子どもたちがエントリーし続けて1日じゅうレースしていた。

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ワイヤーフレームの恐竜だ。こういう着ぐるみと言っていいのかわからないのがたくさんいた。

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ひもで手が吊るしてあって、ハイタッチ出来るかチャレンジするもの。

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いろんな自転車レース。カートでのレースもあった。

 

屋外の展示が面白すぎるのだ。日本では見聞き・体験出来ないものが多すぎる。

 

僕が一番お気に入りだったのはこれだ。

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robotdancepartyというらしい(背中に貼り付けてあった)。スピーカーが埋め込まれていて、ロボット(?)が踊っている。

思わず動画を撮影した。

www.youtube.com

もちろん前述した通り、最先端っぽいガジェットや特に電子工作をするMaker向けのツールなんかの展示や販売もたくさんある。でも、屋外の自由な展示を目の当たりにしてしまうと、僕の中ではもうどうでも良くなってしまった。

「技術的にすごくなくてもいいんだよ、お前が楽しいと思うものを作れよ」と言われた気分だった。

 

特に個人的に衝撃だったのがこのトークセッションだ。

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Meet the Superhero Cyborgs!」というセッションである。手足の欠損という障害を持つ子どもたちが、義手や義足を自分で作って発表するという内容だった。彼・彼女たちは電子回路で動くようにしたり水鉄砲にしたり(!)、まさにサイボーグになるための改造を施していた。

「こんなの作ったよ!かっこいいでしょ!」と堂々と発表して、それに対して素直に賞賛の声が上がっていた。これがアメリカなのか、Makerとはこういうことかと本当に考えさせられた。

 

別に日本がこうならないとダメとか、そういうことを言うつもりはまったくなくて、日本は日本で最高に面白いイベントだと思っている。でも、なかなか日本では出来ないことがMFBAでは行われていた。この空気感を体感するために参加しに行くのは大いにアリだと思う。僕はもう毎年行きたい気分だ。

黒ひげ危機一発を危機から救ったよ

デイリーポータルZに工作記事を書きました!
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どういうものを作ったかは記事を見ていただけるとわかるかと思いますが、黒ひげ危機一発の黒ひげが飛び出したときに空中でキャッチするソリューションを作りました。

www.youtube.com

材料としてはこんなものを使いました。

手順としては、記事に詳しく書いたのですが

  1. 黒ひげ危機一発をバラして、穴を空ける。
  2. サーボモータにキャッチするためのリンクを付ける。
  3. 穴の中にモータを付ける。
  4. フォトインタラプタを基盤に実装して、本体に付ける。
  5. プログラムを書く。

こんな感じですね。

2のモータに付けるリンクですが、木で作りました。
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サーボホーン(モータの先に付けてウィンウィン動くところ)に空いている穴ってすごい小さくて、Φ1mmとかでこれどうやって付けたらいいのかなとずっと悩んでたんですが、木に穴を空けりゃいいかという結論に至りました。加工簡単だし。
ただ1mmのネジってあんまり売ってないんで、サーボホーンの穴をΦ2mmに拡張して、木にもΦ2の穴を空けてネジ止めしました。直径2mmの木ネジは結構売ってるんですよね。

4のフォトインタラプタ(って書いてますけど、秋月はフォトリフレクタという表記ですね。いっつも(反射型の)フォトインタラプタと言ってしまうなー)については、下記のサイトの回路を思い切り参考にさせていただきました。
arduino使い方:近接センサー(フォトセンサー)

こちらのサイトでは可変抵抗が1kΩでやってたんですが、うちで実験してみると5kΩでちょうどいい感じになったので、環境に応じて変えられる可変抵抗を使うのが良いかと思います。

5のプログラムは、、、超適当なロジックです。

  1. フォトインタラプタの値を読み取る。
  2. 前回の値との差分がプラスのしきい値よりも大きければ、挟む方向にモータを動かす。
  3. 差分がマイナスのしきい値よりも小さければ、広がる方向にモータを動かす。

これだけです。3の処理があるので、黒ひげを抜き差しすると、キャッチする腕が開いたり閉じたりするようになってます。これを繰り返すだけでも楽しい。

宣伝です

「頭の悪いメカ 発表会」をやります!!
tcc.nifty.com

超・超豪華メンバーです。僕が一番楽しみにしてます。
万障お繰り合わせの上ぜひご参加ください。

おもちゃの改造は面白い

記事中で「電池駆動じゃないおもちゃの機構にものすごく惹かれます。」って書いたんですが、これはずっと思ってて、おもちゃの改造はすごい面白いのでまだまだやりたい所存。
構造がシンプルなので改造しやすいんですよね。
で、そういうおもちゃに電子工作モノを載せて魔改造するというのは自分の中で1つテーマだったりするので、今回の記事はすごい満足です。
電池駆動じゃないおもちゃには電池駆動するモノを載せたいし、電池駆動するおもちゃにはインターネットをつなげたりしたい。
ヨドバシカメラとか行ってもおもちゃ売り場によく立ち寄ってるのですが、改造出来そうなものがたくさんあってすごい面白いです。

今回は誰もが知ってる黒ひげ危機一発をわかりやすい形で改造したらすごい伸びたんだと思うのですが、自分としては作りたいものを作るだけなので次回はきっと誰もついてこられずに5ツイートくらいになるでしょう。
なるべくそんな感じにしていきたい。